○再生の花火 2020.7.19
一瞬の間に美しく輝き、散っていく花火。
蕾が開き、満開となり、そして枯れていくさまに、短い夏の、そして人生の儚さを感じる。
そして、儚さとともに、花開く期待と、明日を生きるためのエネルギーを感じるのである。
1400光年の彼方にあるオリオンKLは、巨大な赤ちゃん星の衝突で生じた爆発の痕跡で、“宇宙花火”と呼ばれる。
この爆発現象では、太陽が1000万年かけて生み出すのに等しい、膨大なエネルギーが解放されている。
花、人、星、それぞれのスケールで、生まれ、輝き、そして消えてゆく。
コロナ禍の夏、花火は上がらない。
しかし、目の前の花々に見立てられた宇宙の花火が、我々に再び前を向いて歩く希望とエネルギーを与えてくれる。